(幹事社)
幹事社の中日新聞です。今の発表項目に関しまして、幹事社からお伺いします。
さっき知事から発言がありました、知事選挙中の知事の集会での発言についてです。これは誠に不適切な発言だったということですが、どのような点が問題だったと知事は思ってらっしゃいますか。
(知事)
まず、日本語になってなくて、従って正確に意味が取れないということもございまして、こういう発言をしたのかというのは、ま、録画やあるいは、文字を見まして、誠にもって面目を失っておりまして、恥じ入っております。従って、これは、お聞きになったり、場合によってはご覧になった方々、特に有権者の皆様に対しまして、誠に失礼なことをいたしたということで、これは撤回、謝罪をしたいということでございます。
(幹事社)
訂正するということも分かったんですが、この発言は、性別に対する差別だとか、学歴に対する差別だとか、または工事現場で働く人への侮辱と言ったようなことまで含まれる発言だと思っています。その点については、どういう意図で言ったとかわかりかねるのですが、いかがでしょうか。
(知事)
そうした差別はあってはなりませんし、差別はしないというのが基本的な私の、姿勢であります。従って、そうした差別に繋がりかねないということになったこの、はっきり意味は取れないような発言に対しまして、本当に恥ずかしい内容であったといいますか、恥ずかしい発言をしていたなということで、これは、大脱線と言いますか、そうしたことで、これは、お聞きになってる方たちは何を言ってるのかわからなかったところもあるかと思いますが、私自身も録画、或いは、文字起こしを、新聞報道で見たりいたしまして、確かにその通りだということで、まことに不適切ですので、これはもう撤回して、お聞きになったり、或いはご覧になった方に対しまして、お詫びを申し上げるということであります。
(幹事社)
今、大脱線というお話ありましたが、その場を盛り上げるためだったとうことでしょうか。
(知事)
今回の発言、報道で知らされたということもございまして、その時、1日何回も周りますのでですね。どういう心情であったのかわかりませんが、ともあれ、きちっと整理された発言になっていないということは明々白々であります。従って、何か急いてたのかもしれませんが、ともあれ、もう不適切であるってことは、はっきりしておりますので、これは、こうしたものはもう、言葉遣いも含めてですね、正確を期して発言するというふうに改めないと駄目だというふうに言い聞かせておりますが、それと異なるようなことになりましたので、これを恥じ入りながら、面目を失ってですね、おりますけれども、撤回をして謝罪申し上げたいということであります。
(幹事社)
幹事社からは以上です。質問のある社、お願いします。
(記者)
NHKです。先ほどの謝罪撤回されるということに関連して、謝罪撤回は承知しましたが、結局何をあの時おっしゃったのか、おそらく不明瞭な音声からの書き起こしで、私見た限り、3箇所か4箇所ほど、聞き間違いに基づくと思われる報道もあって、そこは知事に同情するくらいなんですけど。私どもの映像から確認した発言に基づいて伺います。
結構、日本語としては意味が分かるんです。ですから意図がこもっていると思うんで、あえて伺います。
まずは、「8割ぐらい女の子なんです。でも11倍の倍率を通ってくるんですから、もう皆、綺麗です」と。これは高倍率で入試を通ってくる子は、容貌も綺麗だという知事の認識、あるいは川勝学長の下での文芸大の入試の基準を示したものだったんでしょうか。
(知事)
知事選挙というのは政策を有権者の方に訴える場でありまして、集まってこられた方もですね、このコロナ、あるいはリニア問題、水問題。これにご関心があってこられているということですね。従ってですね、それとは違う、いわば学長時代のエピソードを、こういうことを有権者の方に申し上げたというのは、筋も違いますし、本当に恥ずかしいことであったなということで。その時、お越しになられた方々に対しては、一番申し訳なく思っておりますが。政策も申し上げたと思うんですけれども、これは全く余計な事であったというふうに思っておりまして、全面的にこれを撤回してお詫びをしたいということです。
(記者)
撤回お詫びは承知しておりますので、あの時は何を意図していたのか。
高倍率で通ってくる子が皆綺麗だということと、あとちょっと聞き取り方、見解分かれました、私ども聞いた限り、「顔の綺麗な女の子は賢いことを言わないとですね、何となく綺麗でなく、綺麗に見えないでしょう。ところが全部綺麗に見える」と。
これはやはり先ほどの倍率の話と合わせて、知事は知性と容貌は比例するという考えを示したものではないでしょうか。
(知事)
今、繰り返されたところですけど、ほとんど意味をなしてないと思いますね。ですからこういう、ばばばばっと言って文に起こした時にですね、意図は分かるとおっしゃっていただいたのはありがたいけれども、ともかく、正確ではなくてですね。これ恥ずかしい発言だと。文芸大の学生さんを誇りに思っておりますので。そうしたことも含めてですね、あそこの選挙で、限られた時間で皆、時間を急いてる中で、少なくとも、私の方の選挙日程の中で、限られた時間、それを承知の上でお越しいただいてる有権者の方々に対してですね、誠に失礼なことをしたなと、そういう思いが強くて。これは申し訳なかったというふうに思っております。
(記者)
集会ですから、政策以外のいわゆる放談会的なものを期待される方もいらっしゃると思うので、それはそれでいいんですけれども、この容姿と学力の比例の問題と、あともう一つ「工事現場にいるのは申し訳ないけど、おっさんばかりだと思ったらですね、ヘルメットを取ったらですね、大学の工学部出たとか、立派な人ばっかり。つまり偉い人が来たときにきちっと工事について説明できるようになっているわけです」とありましたが、道路整備などインフラ整備の現場には、中学校や高校を出てすぐに社会に貢献しようと志を持って職に就かれる方も、経済的事情で、進学よりも就職を選ぶ方も様々いらっしゃいます。
そうした方々は、大学に進学して、工学部を出た方より立派ではないんでしょうか。
(知事)
もうその時の話です。ともかく、この学歴とか、あるいは性の違いとか、あるいは、特に弱い人たちに対する差別というのはですね、してはならないし、いたしません。してこなかったというふうに存じますが。そうしたものに通ずるような、そう取れるですね発言をしたことに対しまして、誠に恥ずかしく思っております。
(記者)
知事、この6月の選挙に出るにあたって、連合静岡から異例の4期目の推薦を得るにあたってですね、もう失言はしないという約束が、誓約書を書かされていたはずです。
リーダーシップに、リーダーにふさわしい言動をとると約束したはずなのに、大学の工学部を出た人の方が、中学、高校を出て社会に出た人よりも立派だというのは、どういうご認識なんでしょうか。
(知事)
そういう差別は、意識は全くサラサラ持っておりません。しかしながら、これが不適切な発言であることははっきりしておりまして、これはともかく撤回をしてお詫びをしたいということに尽きます。
(記者)
もう一つありました。「うら若いかわいい女の子が来たから、10年前の新東名の開通1年半前倒しができた」と。工事現場の方は、うら若き女の子が来たから頑張って、あれが実現できたんだ、ということなんですか。
(知事)
その因果関係はないかあるか、これは分かりませんが、ともあれ、前倒しでNEXCO中日本が、矢野弘典トップ、CEOをですね、リーダーとして、見事な仕事をされたということに対して私は感服をしているところであります。
それは皆さんが一緒になって仕事をされたものでありますから、差別などというものはですね、私はもう毫も思っておらんということを申し上げておきます。
(記者)
2000年代以前から現場には、ドボジョという言い方もありますけれども、女性いたと思います。県職員の女性の方が現地視察されることもあったと思います。
うら若き女性が来たのは道路建設上初めてのことじゃないですかというのも、そういった方に対する失礼ではないでしょうか。
(知事)
ドボジョ、静岡県でできたのを大変喜んでおりまして、それを私は応援をしているわけでございます。ですから、静岡文芸大の学生さんが、NEXCO中日本の文字どおりのご厚意によりましてバスまで準備していただいて、工事現場に連れてってくださったということも含めてですね、非常にいい会社であるというふうに思っております。そして、そのことと、土木現場にですね、今はいろんな、例えば三次元点群データも含めて、いろいろな力仕事をすべてに及ぼすということではなくて、機械などを頼りながら、男女関係なしにですね、仕事ができる環境になっております。そうしたところを強調するためにですね、静岡県交通基盤部でドボジョと、どぼくらぶ、こうした発想ができたのは、私が知事になってからではないかと思いますが、その話は、今のこの話題になってる話は、知事になる前、私が学長してた頃の話でございまして、その時にドボジョという言葉があったかどうかは私は知りません。 |